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2026年10月21日水曜日

フルサスのサグ固めにしてませんか?

サスのサグ固めにしてませんか?
マムアンドポップスさんの丸コピぺですがフルサス乗りは一読を!
ハードテールの方が動かしやすいなんて話をする方も多いですがキチンと乗れていれば逆
HTの好き嫌いは別としてほぼ全ての動作・コントロールにおいてフルサスが強い理由が見えるかも
自分はサグが出ているのに乗りにくく感じる時は自分の乗り方・ポジションを改めています

【サスペンションの「芯」を使う——現代のサグ論とLSCの真実】
日本のグラビティ系、あるいはXC(クロスカントリー)系のレースシーンにおいて、近年の機材の進化は目を見張るものがあります。しかし、ライダーの皆さんの「セッティングの知識(プロセッサー)」は、その進化に正しくアップデートされているでしょうか。
現在、世界の最先端を行くマウンテンバイクのグローバル基準として、多くのメーカーやFOXが推奨している静的サグ値はフロント20%、リア30%付近という深さです。

「そんなにサグを取ったら、フニャフニャしてペダリングロスが生まれるのでは?」

そう考えて、無駄に空気圧を上げてサスペンションをカンカンに固めてしまっているライダーを、今でも数多く見かけます。しかしそれは、最新テクノロジーが詰まったサスペンションを、ただの「高い突っ張り棒」に変えてしまう、非常にもったいない誤解です。

◆ 1. サグの本質は「地面に届く余白(ネガティブストローク)」
サグ(初期の沈み込み)とは、単にライダーの体重を支えるためのものではありません。路面の「凹み」に対してサスペンションが瞬時に伸び、タイヤを常に地面に押し付け続けるための「ネガティブストローク」を確保する作業です。
これは下りだけでなく、特に「登坂時」において絶大な威力を発揮します。登りセクションにある木の根やガレ場、浮き砂利に対して、ばねを固めたサスペンションは路面の凹凸をいなせず、追従(リトラクト)しないためにリアタイヤが一瞬で空転(ホイールスピン)してしまいます。
サグを25〜30%正しく取るからこそ、あらゆる路面変化に対してタイヤが常に100%接地し、ライダーのパワーをロスなく路面へと伝え続けることができるのです。

◆ 2. 「沈み込み」を推進力に変えるアンチスクワット機構
多くのライダーが過剰に恐れている「ペダリングロス」ですが、現代のバイクにおいては、私たちが気にしているほどのロスはほとんど発生していません。それどころか、恩恵の方がはるかに大きいのが事実です。
昨今のフルサスペンションバイクは、チェーンが引っ張られる力(チェーンテンション)を利用して、ペダリング時のスクワット(沈み込み)を打ち消す「アンチスクワット特性」が各メーカーのリンク設計によって緻密に計算されています。そして驚くべきことに、その効果はまさにこの「リアサグ30%付近」で最も効率よく発揮される仕組みになっているのです。
つまり、サグを正しく取って走るということは、ペダリングの入力によってサスペンションの沈み込みさえもが「路面を後ろへ蹴り出す推進力」へと変換される、バイク本来のメカニズムを100%呼び覚ますということなのです。
ばねを硬くしてサグを浅くしてしまうと、このリンクの美味しい領域から外れてしまい、かえってバイクの進みが悪くなってしまいます。
◆ 3. 動的な姿勢制御は「ばね」ではなく「LSC(油圧)」の仕事
では、ブレーキングや激しい過重移動のときに起きる「余分な動き(動的サグの崩れ)」はどう処理すべきなのでしょうか。
その答えは、空気圧(ばね)を上げて動きを殺すことではありません。LSC(低速側コンプレッション)の油圧ダンパーでコントロールするのが正解です。
初期の空気圧は適正(しなやか)に保ち、ペダリングや荷重移動による不要な落ち込みは、LSCという「油圧の壁」でジワリと抑え込む。初期はしっかりと路面を捉え、奥ではバイクの姿勢をピシッとフラットに保つ。これが、FOXの設計性能を100%引き出すセッティング(科学的な対話)のプロセスです。
LSCの調整という地道なトライアンドエラーから逃げ、手っ取り早く空気圧を上げて解決しようとするのは、サスペンションというシステムの存在意義を自ら放棄しているのと同じです。
*新型XCダンパー『GRIP SL』は、3つのポジションそれぞれにおいて、低速側コンプレッション(LSC)の油圧特性が最初から完璧に最適化されています。

◆ 4. 最新のファクトで、脳内の情報をアップデートせよ
機材やリンクのキネマティクスは、この数年で劇的に変化しました。過去の経験則や、かつての細いタイヤ時代の常識のまま最新のFOXを触っていては、いつまで経っても「安全に速くなる領域」へはたどり着けません。
メーカーが意図した100%の設計性能をロジカルに理解し、正しいサグとLSCのセットアップでバイクのポテンシャルを解放すること。この試行錯誤のサイクルを回すことこそが、あなたの才能を最大限に発揮させ、結果としてあなたをより安全に、そして圧倒的に速くする最短ルートなのです。